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【2026年8月版】KAST vs Xapo比較|年会費・実物カード・還元・ATM・為替手数料

2025年3月時点のSolanaデザインのVisa Platinumカード
2025年3月時点のXapo Bank Mastercardデビットカード

本記事の情報は2026年8月24日時点のものである。両社とも料金・還元・条件を予告なく変更する旨を公式に明記しているため、申し込み前には必ず公式サイトで最新の条件を確認してほしい。

本記事には紹介リンクを含みます。KASTへのリンクは紹介リンクであり、経由して申し込みが行われた場合、筆者に報酬が発生することがある。Xapoへのリンクは紹介コードを含まない公式ページへのリンクである。

1. 2026年に何が変わったか

この記事はもともと2025年3月に書いたものだが、その後KASTとXapoの双方で条件が変わり、当時の記述はすでに実態と合わなくなっていた。主な変更点は次の3つである。

  • KASTのStandardカードは、従来の$100のカード本体代が撤廃された。現在は本体無料で、$40の送料のみを負担する。
  • KASTの料金体系は Standard / Premium / Private の3階層で公開されている。年会費と還元率はこの階層ごとに定められている。
  • Xapoは2026年7月1日に、一般決済に対する常設のキャッシュバックを終了した。以後は対象を限定した期間限定キャンペーン方式に移行している。

本記事は、2026年7月13日に更新されたKAST公式の料金表と、Xapo公式サイトの記載を基準に全面的に書き直したものである。

2. KASTとXapoの現在の位置づけ

KASTは、ステーブルコイン残高をVISA加盟店で使えるようにするカードサービスである。公式サイトのフッターには「KASTは金融技術企業であり、銀行ではない。バーチャル口座・決済カード・カストディ・オンオフランプの各サービスは、ライセンスを持つパートナーによって提供される」と明記されている。年会費無料のStandardから利用でき、入り口のコストが低い。

Xapo Bankはジブラルタルの規制下にある銀行で、年会費$1,000の会員制である。BTCとUSDの口座を持ち、カードはその付帯サービスという位置づけになる。年会費が先に発生するため、カード単体ではなく口座・保管・送金まで含めて評価する対象といえる。

ただしXapoにおいて、銀行業務と暗号資産サービスは別法人が提供している。公式の注記によれば、暗号資産関連サービスを提供するのは Xapo VASP Limited(ジブラルタル金融サービス委員会の登録DLTプロバイダー)であり、Xapo Bank Limited ではない。そして暗号資産の預け入れは、Gibraltar Deposit Guarantee Scheme(ジブラルタル預金保証制度)の対象外である。「銀行だから預けた暗号資産も保護される」という理解は成り立たない。

両者は同じ土俵の商品ではない。KASTは「ステーブルコインを日常決済に変換する手段」、Xapoは「BTCとUSDの保管・送金・決済をまとめた会員制サービス」であり、比べる際はこの前提を踏まえる必要がある。

3. 現行条件の比較(2026年8月24日時点)

項目 KAST(Standard) Xapo Bank
年会費 $0 $1,000/年
実物カード 本体無料・送料$40 Metalカードは現在無料で注文可能
決済還元 USDキャッシュバック1.5%(対象は月$2,000までの決済) 一般決済の常設還元は2026年7月1日に終了。以後は対象限定・期間限定のキャンペーン方式
非USD決済のFX手数料 0.5〜1.75%(居住国と決済国により異なる) FX手数料・隠れたスプレッドなし
ATM出金手数料 $3+出金額の2%(非USDの場合はさらにFX手数料) 月$100まで$0。月間$100を超えた後のATM出金には、出金額の2%
ATM出金上限 1回$250まで/24時間で3回または合計$750まで 1日$2,000まで
ATM運営者側の手数料 確認した公式料金表では言及なし 別途発生する場合あり
Apple Pay / Google Pay 対応(手数料0%)。ただし国・地域、端末、カードの状態により追加できない場合がある 確認した公式ページでは明示されていない

KAST公式サイト内には記載の差がある。2026年1月の公式ブログにはStandardカードについて異なる還元条件が残っているが、本記事では2026年7月13日更新の料金表を基準にした。

4. KASTのStandard / Premium / Privateの違い

項目 Standard Premium Private
年会費 $0 $1,000/年 $10,000/年
USDキャッシュバック 1.5%(月$2,000まで) 2%(月$10,000まで) 3%(月$40,000まで)
KASTポイント なし カード決済の1% カード決済の2%
非USD決済のFX手数料 0.5〜1.75% 0.5〜1.75% 0.5〜1.75%
実物カード 本体無料・送料$40 Premiumカード1枚+Standard実物カード1枚 ゴールドプレート1枚+他階層の実物カード2枚
カード種別 VISA Platinum VISA Infinite VISA Infinite

キャッシュバックとFX手数料は、別々に発生する項目である。本記事ではこの2つを差し引いた「実質還元率」を提示しない。キャッシュバックには月あたりの対象上限があり、FX手数料は0.5〜1.75%の幅を持ち居住国と決済国によって変わるため、一律の数値として示せないためである。実際の負担は自分の利用パターンに当てはめて確認してほしい。

なお、2025年時点の本記事に記載していたSolana Card、K Card、Solana Illuma、Solana Gold、X Card、X Card (Founders Edition) といった区分は、現行の公式料金表には掲載されていない。これらが廃止されたという公式の告知は確認できていないため、本記事では現在公開されている3階層のみを扱う。Illumaという名称は、Premium階層の券面バリエーションとして料金表に残っている。

5. Xapoの年会費と、常設キャッシュバックの終了

Xapoの会員費は年$1,000である。支払いはUSD・GBP・EURの法定通貨、USDT・USDCのステーブルコイン、BTC送金から選べる。30日間の返金トライアルが用意されている。

2026年7月1日、Xapoは日常のカード決済に対する常設キャッシュバックを終了した。公式の説明では、プログラムを長期的に維持するための変更であり、以後は対象を絞った期間限定のキャンペーンに置き換えるとされている。

これは本記事の旧版にとって大きな変更点である。旧版では「1%のBTC還元で年会費を回収する」という前提で必要決済額を計算していたが、その前提となる常設還元は現在存在しない。該当する記述はすべて削除した。

一方、公式が「変わらない」と明記している特典もある。外貨決済におけるFX手数料と隠れたスプレッドがない点は継続している。Xapo自身、この点と保管の安全性を中核の価値として説明している。

カードの手数料と上限は次のとおり。ATM出金は月$100まで$0で、月間$100を超えた後のATM出金には出金額の2%がかかる。ATM運営者側の手数料が別途発生する場合がある。ATM出金の上限は1日$2,000。年内2枚目以降の再発行カードは$25。特定のATMで必ず使えるとは保証されない旨も公式に記載されている。

6. どのような利用者に向くか

年会費の有無が最も大きな分岐点になる。

  • 年会費を負担せずにステーブルコイン決済を試したい場合、KASTのStandardが該当する。年会費$0で、実物カードも送料$40のみで持てる。
  • USD建ての決済が中心で、月$2,000程度までの利用額の場合、KAST Standardの1.5%キャッシュバックが対象範囲に収まる。
  • 非USDの決済が多い場合、KASTは0.5〜1.75%のFX手数料がかかる一方、XapoはFX手数料なしとしている。ただしXapoは年$1,000の会員費が先に発生する。
  • BTCでの保管・送金・運用を主目的とし、カードはその付帯機能と考える場合、Xapoの検討対象になる。カード単体の還元で年会費を判断する商品ではない。
  • ATMでの現金化を頻繁に行う場合、いずれも上限と手数料の確認が必要になる。KASTは1回$250・24時間で$750まで、Xapoは1日$2,000までという上限がある。

7. 条件変更と、確認できていないこと

両社とも、料金・限度額・特典・提供地域を予告なく変更しうると公式に明記している。KASTは「アプリまたはウェブサイトで公開された時点で変更が有効になる」とし、Xapoは料金ページに「現在の価格であり、継続的に変更される」と注記している。本記事の数値は2026年8月24日時点のものにすぎない。

また、手数料は居住国・決済が行われた国・カード階層・利用する決済手段によって変動すると両社が明記している。本記事に書いた数値は公表されている範囲であり、個々の利用者に適用される実際の手数料とは異なる場合がある。

本記事を書くにあたって確認できなかった事項も記しておく。

  • XapoカードのApple Pay / Google Pay対応は、確認した公式ページでは明示されていない。旧版には「非対応」と書いていたが、根拠を確認できなかったため削除した。対応しているとも書いていない。
  • KASTのATM運営者側の手数料については、確認した公式料金表に言及がない。かからないという意味ではなく、記載を確認できていないという意味である。
  • 旧区分のKASTカードの現況は、現行料金表に掲載がないという事実のみが確認できている。廃止の告知は確認していない。

8. 結論

2026年8月時点で、この2枚は用途の異なるカードである。

KASTは、年会費なしでステーブルコインを日常決済に回すための手段である。Standardの年会費は$0で、実物カードも送料のみで持てる。一方でATMの上限が小さく、非USD決済にはFX手数料がかかる。

Xapoは、年$1,000の会員費を前提とした銀行サービスであり、カードはその一部である。常設のキャッシュバックが終了した現在、カード還元だけで会員費を正当化する構図は成立しない。評価するなら、FX手数料のなさ、BTCの保管、送金機能を含めた全体で見る必要がある。

どちらも条件変更が続いている領域なので、申し込みの直前に公式サイトで数字を確認してほしい。

KASTを確認する(紹介リンク)

Xapo Bank Membership(公式・紹介コードなし)

9. 実体験の記録:2023年にマレーシアでXapoを使った話

ここまでは公式に公開されている条件の話である。実際に使ったときの感触は別に書いている。

2023年、マレーシア在住時にXapoを使った際の記録が以下の記事にある。当時と現在では条件が変わっている点に注意してほしい(特にキャッシュバックは2026年7月に常設分が終了している)。あくまで当時の体験として読んでいただきたい。

マレーシアでXapoを使った2023年の実体験

10. 参照した公式情報

本記事の数値は、以下のページを2026年8月24日時点で確認したものである。

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