トレード

初めての暗号資産トレード!ハイパーリキッドの使い方をやさしく解説

Hyperliquidを使い始める前に知っておきたいこと

Hyperliquid(ハイパーリキッド)は、自分のウォレットを接続し、資産を自分で管理したまま取引する分散型取引所(DEX)です。トークンそのものを売買する現物取引に加えて、レバレッジをかけられる無期限先物(パーペチュアル)を扱います。

この記事は、初めてHyperliquidに触れる人が「何を扱う場所なのか」「どこにリスクがあるのか」「入金から出金までどう進むのか」を一通り把握するための日本語ガイドです。特定の取引や投資を勧めるものではありません。

この記事の前提(2026年8月26日時点): 記載している手順・最低入金額・対応ネットワークは、2026年8月26日にHyperliquidの公式ドキュメント(hyperliquid.gitbook.io/hyperliquid-docs)で確認した内容です。UI、対応資産、最低額、手数料は変更されることがあります。実行する前に必ず公式サイトの画面と公式ドキュメントで最新の内容を確認してください。

1. Hyperliquidで扱えるもの ― 現物取引と無期限先物

Hyperliquidでは、大きく分けて2種類の取引があります。

  • 現物取引(スポット):トークンそのものを買って保有する取引です。
  • 無期限先物(パーペチュアル、perp):トークンそのものは買わず、証拠金を使って価格の上下に対するポジションを取るデリバティブ取引です。通常の主要な市場ではUSDCが担保として使われますが、市場によって担保資産が異なる場合があります(第2章で後述します)。

公式ドキュメントは、通常の主要なperp市場について「現物取引のようにトークンそのものを買うのではなく、USDCを証拠金としてロングまたはショートする」と説明しています(How to start trading)。

この2つは仕組みが違います。現物はトークンを保有するだけですが、無期限先物は証拠金を担保にしたデリバティブ取引なので、値動きによっては預けた証拠金を失うことがあります。

2. ロング・ショート・レバレッジ・証拠金

  • ロング:価格が上がると利益、下がると損失になる方向のポジションです。
  • ショート:価格が下がると利益、上がると損失になる方向のポジションです。
  • 証拠金(マージン):ポジションを持つために預ける担保です。通常の主要なperp市場ではUSDCが証拠金として使われますが、HIP-3で提供される市場などでは、市場ごとに担保となる資産(quote asset)が異なる場合があります。注文する前に、対象市場の担保・quote assetを取引画面で確認してください。
  • レバレッジ:証拠金の何倍の規模まで取引するかの倍率です。建玉の名目額 ≒ 証拠金 × レバレッジという関係になります。

レバレッジは1倍から銘柄ごとの上限までの整数で設定でき、上限は銘柄によって異なります。ポジションを開くのに必要な証拠金は「必要証拠金 = 建玉数量 × マーク価格 ÷ レバレッジ」で計算されます(Margining)。

レバレッジを上げるほど、小さな値動きで損益が大きく振れます。倍率を上げても取引が有利になるわけではありません。

3. クロスマージンと分離マージンの違い

ポジションを開くときに、証拠金の管理方法を選びます。

  • クロスマージン(cross margin):既定の設定です。口座の証拠金を、クロスマージンで保有する全ポジションで共有します。資金効率は高くなりますが、あるポジションの損失が口座全体に影響します。
  • 分離マージン(isolated margin):銘柄ごとに証拠金を切り分けます。その銘柄が清算されても、他の分離ポジションやクロスポジションには影響しません。ポジションを開いた後に証拠金を追加・引き出しできます。

一部の銘柄は「strict isolated」として扱われ、この場合は証拠金を引き出せません(Margining)。

4. 清算 ― 証拠金を失う可能性

無期限先物で最も理解しておくべき点です。

クロスマージンのポジションは、含み損益を含む口座価値が維持証拠金を下回ると清算されます。維持証拠金は、その銘柄の最大レバレッジ時の当初証拠金の半分に設定されています。分離マージンのポジションも同じ考え方で判定され、その分離ポジションの証拠金と建玉額だけが計算に使われます(Margining)。

レバレッジはポジションを開くときにのみチェックされ、その後の管理は利用者の責任だと公式ドキュメントに明記されています。含み損が出ているポジションに対して取れる行動として、部分的または全部の決済、証拠金の追加(分離マージンの場合)、担保資産(主要な市場ではUSDC)の入金(クロスマージンの場合)が挙げられています。

値動きによっては、預けた証拠金を失うことがあります。失っても生活に影響しない金額の範囲に収めてください。

5. コスト ― 取引手数料と資金調達料

取引には主に2種類のコストがかかります。

  • 取引手数料:直近14日間の取引高に応じた階層制で、テイカーとメイカー、無期限先物と現物でそれぞれ料率が異なります。HYPEのステーキング量による割引もあります(Fees)。
  • 資金調達料(ファンディング):無期限先物の価格を現物価格に近づけるために、ロングとショートの間でやり取りされる定期的な手数料です。Hyperliquidでは1時間ごとに支払われ、レートが正なら買い方が売り方に、負なら売り方が買い方に支払います(Funding)。

資金調達料は取引所の収益ではなく利用者同士のやり取りです。資金調達時刻をまたいでポジションを保有すると、そのときのレートとポジションの方向に応じて、支払いまたは受け取りが発生します。手数料の階層も料率も条件も変更されることがあるため、この記事には具体的な料率を固定して書きません。実際の料率は取引前に公式ドキュメントと取引画面で確認してください。

6. 入金 ― ネットワークとトークンを間違えない

ここが最も事故が起きやすい部分です。以下は2026年8月26日時点の公式ドキュメントの記載です。

USDCを入金する場合

  • 入金に使うのはArbitrum上のnative USDCです。USDC.e、USDT、ETH、ARBなど別のトークンをUSDCの入金として送らないでください。
  • Arbitrum上のETHは、USDCを入金するときのガス代として必要です。ETHそのものを資産として入金先へ送るためのものではありません。
  • USDCの最低入金額は5 USDCです。これを下回る入金は反映されず、公式ドキュメントには「失われる」と明記されています(USDC / Bridge2Deposited via Arbitrum network (USDC))。
  • Arbitrum上にUSDCとガス用のETHを用意したうえで、公式アプリの「Deposit」ボタンから入金します(How to start trading)。

ETHを資産として入金する場合

  • ETHを資産として入金するときは、Ethereumネットワークを使います。
  • 最低入金額は0.007 ETHです。これを下回る入金は資金の喪失につながると公式ドキュメントに明記されています。
  • ETH用の入金アドレスは、Ethereumネットワーク上のETHとENAしか受け取れません。それ以外のトークンや、別のネットワークからの送金は着金しません(Deposited via Ethereum network)。

ETHなどUSDC以外の資産を入金した場合、それはspot(現物)の資産として口座に入ります。無期限先物を取引するには、対象市場の担保・quote asset(USDCなど、市場によっては別のステーブルコイン)へ売却・交換する必要がある場合があります。公式ドキュメントも「この資産を、取引したい銘柄で使われるquote assetへ売却する必要がある」と説明しています(How to start trading)。ETHを入金しただけでは、そのまま無期限先物の証拠金にはなりません。

送信する前に必ず確認すること

  • ネットワーク(Arbitrumか、Ethereumか)を確認する。
  • トークンの種類(USDCか、ETHか)を確認する。
  • 送付先アドレスを、取引画面に表示されているものと照合する。
  • 初回は最低入金額を上回る少額で送信テストを行い、着金を確認してから残りを送る。

誤ったネットワークやトークンで送金すると、着金しないことがあります。公式ドキュメントは一部のケースについてUnitのrevert機能(app.hyperunit.xyz/revert)を案内していますが、対応していない資産やネットワークでは現時点で回収する手段がないとも明記されています。

7. 取引開始からポジションの決済まで

  1. 公式アプリでウォレットを接続し、「Enable Trading」に署名します。
  2. 入金を済ませます(第6章)。
  3. 銘柄を選び、ロングかショートかを決めます。
  4. レバレッジとマージンモード(クロスか分離か)を設定します。
  5. 数量を入力して注文を出します。
  6. 決済するときは、反対方向の注文を出すか、ポジション一覧から決済します。決済して初めて損益が確定します。

ポジションを持っている間は、含み損の状況と維持証拠金までの余裕を自分で監視する必要があります。

8. 出金

USDCの出金は、公式アプリ右下の「Withdraw」ボタンから行います(How to start trading)。

2026年8月26日時点では、ArbitrumへのUSDC出金は利用者側でArbitrumのガス代を負担する必要がなく、バリデータ側で処理されます。出金手数料は1 USDCで、着金までおよそ数分とされています(USDC / Bridge2Exchange endpoint)。手数料や所要時間は変更されることがあるため、実行前に出金画面に表示される送付先と手数料を必ず確認してください。

入金する前に、出金の手順まで一度確認しておくと、想定外の事態を減らせます。

9. 使い始める前のチェックリスト

  • 無期限先物が現物購入とは別物だと理解しているか。
  • 清算されると証拠金を失う可能性があると理解しているか。
  • 失っても生活に影響しない金額に収まっているか。
  • 送信前にネットワークとトークンを確認したか。
  • 第6章の最低入金額を上回っているか。
  • 取引手数料と資金調達料が発生することを理解しているか。
  • 出金の手順を確認したか。
  • 居住国の規制と税務上の取り扱いを自分で確認したか。

10. 公式サイト

取引画面は公式アプリです;app.hyperliquid.xyz(公式)

このリンクは紹介リンクです。下のリンクから登録すると、私に紹介による報酬が発生する場合があります。紹介による割引や特典の有無・内容は変更されることがあるため、ここでは断定しません。紹介リンクを使わず上の通常URLから利用しても、この記事の内容は変わりません。

Hyperliquid(紹介リンク・紹介コードMATSUBARA)

関連記事

海外FXとの違いや、初心者が最初に確認すべきリスクの整理はこちら;海外FXとHyperliquidの違いと、初心者が最初に確認すべきリスク【海外在住者向け】

免責: この記事は情報提供を目的としたもので、投資助言ではありません。利益、勝率、元本の安全性を保証するものではありません。取引の判断と結果はご自身の責任でお願いします。手順・最低額・手数料・対応ネットワークは変更されることがあるため、実行前に必ず公式サイトと公式ドキュメントで最新情報をご確認ください。

コメントを残す